この記事は、キュウソネコカミのファンアート『未確認鼠全国行脚』シリーズの一部です。
YouTube動画やZINEでは紹介しきれなかった各制作物の意図を詳しく紹介します。
紹介ページの一覧はこちら:
未確認鼠全国行脚|ライブ6ヶ月前!SNSで開催情報をキャッチ!
未確認鼠全国行脚|ライブ本番!映像も楽しもう!(このページ)
目次
オープニングのデザインについて


画面全体で、会場を再現しました。上部に照明、下部にステージ、中央にスクリーンを設置。会場で映像が流れている様子を常にイメージできるよう、この構成を終始表示させています。
オープニングでは、全国を巡るキュウソネコカミをネズミに、追うスマホをサーチライトに見立てて表現しました。「これから始まる!」という緊張感を出したくて、キャラクターにも少し硬い表情をつけています。
スクリーンの前に立つキャラクターは、実際のメンバーを想定しています。
オープニングのモーションについて
サーチライトが点灯し、走り回るネズミを追いかけます。ライトの位置が定まり、光の範囲が広がるのは、「見つけた!」という瞬間の表現です。
ぴたりと足を止めたネズミに、カメラがだんだん近づいていきます。これは、ライブを楽しみにしているファンの目線です。ネズミの姿が変わり、カメラが徐々に引いていくと、人のシルエットが見えてきます。ここで「これ、キュウソネコカミじゃない?」と気づいてもらう想定です。
カメラが一気に引くと、画面のシルエットはメンバーのキャラクターへと変わり、実際のステージでは本物のメンバーが姿を現します。映像と現実がつながり、ライブが始まるイメージです。
曲中の背景映像のデザインについて



最初のカットは、スマホの壁紙を黄色いアヒルに。セイヤさんがライブでたまに乗っているアヒルのイメージです(Noグラサンver.!)。これは、キュウソネコカミのファンのスマホであることを表しています。
抽選チケットの「当選」「落選」をトランジションに使用し、デザインの統一感を出しました。
『ファントムヴァイブレーション』のMVの、白い背景に立つメンバーに正面からライトが当たっているシーンを、キャラクターで再現。歌詞「スマホはもはや俺の臓器」から、”臓器”を心臓に見立て、スマホケースのような形でスマホと融合したデザインにしました。
曲中の背景映像のモーションについて
「ライブの最初から最後まで、スマホで完結する一連の体験」を表現しました。
アイコンをタップすると現れるSNSの画面は、Xの投稿を参考にしています。抽選モーションのあと、「当選」「落選」を画面いっぱいに敷き詰め、たくさんの人が抽選に参加していることを表現しました。
開場の外に列を作る人々には、配信ジャケットが表示されたスマホを持たせています。これは、動く配信ジャケットをこうやって見てほしい、という提案も兼ねています。
電子チケットを見せて入場し、リストバンドを腕につけ、グッズを購入。アクリルスタンドのQRコードを読み取り、特典の壁紙をダウンロードするまでの流れを、一気に繋げました。
メンバーが「スマホはもはや俺の臓器」と歌ったあと、持っているスマホが心臓に変化します。最後のカットでは、今回のテーマを強調するように、この変化をひときわ大きく見せました。
モーションデザイナーの裏話
音源について
やすだ
そう思い、半日かけて曲を探しました。
満たせた条件はバンドの部分のみでしたが、音に合った映像を作ることができたので結果的には満足です。
映像全体について
会場のスクリーンを想定し、横長で制作しました。
これまでほぼSNSサイズでしか作ったことがなかったので、「制作中に何か新しいことを思いつくはず」と未来の自分に期待しつつ、初めての挑戦に少し不安もありました。
オープニング・エンディングについて
とあるロックバンドのオープニング映像は、作りこみがすごいので、映像関係者としてはついつい見入ってしまいます。ただ、周りの一般客は「長い」と感じて、途中で飽きてしまっていることもよくあります。この経験があったので、15〜20秒程度にまとめることにしました。
曲中の背景映像について
ライブの背景映像は、図形を使った抽象的なモーショングラフィックス(たとえば『ポカリ伝説』なら、青や白の丸が展開していくようなイメージ)が多いです。これに挑戦する案もありましたが、抽象的な分、映像やデザインに馴染みのない人が見ると、「かっこいいとは思うけど、具体的に何がいいかわからない」で終わってしまうかもしれない、という懸念もありました。
そもそも、ライブの背景映像はあくまで脇役で、アーティストを目立たせるための演出です。公式の音源も本人たちの映像も使えない中では、具体的なイメージがなかなか固まらず、ここでも苦戦していました。
なので、その前提は一旦忘れて、「背景」であることにこだわらず、1本の映像として制作してみることにしました。また、図形ではなくキャラクター中心の表現なら、映像やデザインに詳しくなくても、伝わりやすそうだと考えました。
やすだ
「デザインに起こせそう」ということを前提に、元となる曲を3つの候補に絞りました。
このときすでにセイヤさんのダンスアニメーションが完成していた『MEGA SHAKE IT!』、野菜のイラストを作って抽象的なアニメーション寄りで制作できそうな『空芯菜』、そして歌詞に「スマホ」という単語が何度も出てくる『ファントムヴァイブレーション』です。
ここで、今回のこのツアーが最初から最後までスマホで完結していることに気づき、『ファントムヴァイブレーション』に決定しました。
エンディングのデザインについて


ネズミのシルエットとサーチライトの黄色で、オープニングと統一しています。
「Thank you」の文字で、終演を表現しました。
最後に、ツアーのテキストロゴと共に現れるキャラクターは、「やり切った!」という表情にしています。
エンディングのモーションについて
曲の演奏が終わり、ステージに立つメンバーが動きを止めます。上部の照明を消して会場全体を暗くすることで、ライブが終わったことを表現しました。
スクリーンの映像は、ネズミのシルエットが画面右へ走っていくことで、次のライブ会場へ向かうイメージに。
最後はメンバーのキャラクターに手を振らせ、観客に拍手を促しました。
Next:


